日記

2022-10-10 02:24:00

牡蠣の歴史④

いつもお世話になっております。
現3代目店主の息子(弟)です。

(牡蠣の歴史/キャロライン・ティリ著を参考にしております。)
世界を救った日本の牡蠣ということで、日本のマガキ・クマモトという品種が輸出されました。
アメリカでは19世紀末に病気・乱獲・牡蠣床の広範囲の汚染で漁獲量が減少。
20世紀初めまで貧しい労働者にとって手に入りやすい食品であり、当時の1/3はアメリカガキ・オリンピアガキを養殖しておりましたが、その種牡蠣が高価になり量も減少しました。
1902年に日本から宮城県産のマガキの種牡蠣が送られ、一時戦時中は出荷停止になりましたが、戦後再開され1970年代にアメリカが独自で種牡蠣が養殖できるようになるまで、日本の輸出が続きました。(マガキは病気に強く、何種類の病気に対する抵抗があった。)
フランスでも同様に1960年代にほとんど全滅に近い状況でしたが、日本のマガキが送られ、現代ではヨーロッパヒラガキを超えるマガキが生産されております。
(1960年代まではポルトガルカキ・ヨーロッパヒラガキが生産地として有名だった。)
2020年時点での牡蠣生産量は中国(550万t)、韓国(32万t)、米国(18万t)、日本(16万t)、フランスという順のようです。

世界で食べられる牡蠣ですが、日本の品種が他産地の牡蠣産業維持に貢献していたみたいな話は全く知りませんでした。
(実際に頻繁に海外に行く知人曰く)海外での日本食・和食の評価は高いようです。
※海外に出店する日本料理店は2006年の2.4万店から2019年には15.9万店と約7倍に増加。
いずれは池亀も国内のみならず海外への発信できるような事業をやってみたいものです。