日記

2022-10-10 22:24:00

昨日の日経新聞(文化時評)を読んで

いつもお世話になっております。
現3代目店主の息子(弟)です。

昨日のThe STYLE/Cultureの文化時評にて「愛すべき手間は少しずつだが着実に増えている。」大岩佐和子様 という記事が目に留まりました。
(一部抜粋)
便利さを求め続け、自分の都合に合わせて早さを変えられる倍速社会に行きついている。(動画の早送り再生など)
技術発達により情報量が増え続けたという供給側の影響もあれば、話題についていけないと社会から取り残されるという不安があるといった心理的な理由も要因とあげられている。
時間は時代を超えた悩みであり、いまの時間感覚はスマホの普及によりすき間を埋め、デジタルに触れる時間が長くなるにつれ、時間を無駄にしていないかと無意識に検証するようになっており、実際にフードデリバリー、キャッシュレス等はやりのモノやサービスの多くが時間の価値を生み出している。
一方で、時間を節約している分、ゆとりが生まれるはずなのに、民間の調査では時間に追われる感覚がむしろ強まっている。という調査もある。
そんな中で面倒を楽しむことで心に充足感が生まれるという愛すべき手間は着実に増えてきている。
(レシピサイトでは時短レシピが減り、手の込んだ料理の検索が増えている。等)
つまり、社会がファストに設計されていく中で、本当に暮らしが豊かになるのか。
今は必要な効率化と不必要な効率化を探る過渡期で正解のない時代、それぞれの解釈の違いが未来を作るだろう。

効率化も必要だと感じますし、そのようなサービス・商品をもちろん私自身も利用させていただいてますが、
あえて手間をかけることでの自己肯定感を感じていただける時間を提供することも、お客様に食を通じた喜びをお届けすることの一つだと考えております。
今年に入って行ったHP改修にあたって、新たに池亀のお取り寄せのコンセプトを見直しました。
池亀は毎日の忙しい日常の中でも、毎日口にする食をだからこそ、感謝の気持ち、満足感、自己肯定感を持てるような非日常のひとときを楽しんでいただきたい。
お野菜や〆ものをお客様自身で用意いただく、お鍋に合うお酒を考える等、あえて手をかけていただきたいと考えております。
その結果、”あーおいしかった。ごちそうさまでした。”と思わず口からこぼれる至福のひとときを感じて頂けたらと思います。
(詳しくはトップページをご確認ください。)