日記

2023-10-04 22:11:00

和僑

いつもお世話になっております。
現3代目店主の息子(弟)です。
先日来読んでいた小説「和僑」楡周平・作を読み終わりました。田舎の地方創生を目指す物語で、以前兄に薦められていたのを思い出し、読んでみました。人口減少、高齢化社会、都心部への人口流出など、地方が直面するであろう課題に向けて、地方ならではの強みを活かした方法で、食を通じての、解決案を見出していく物語です。また組織に頼らない自分の生き方を見つけることの示唆も与えてくれる本でした。地元にしかない光る原石を、外に(特に海外に向けて)売り先を見つけていく、商流を創るといった話ですが、今現在私が目指す池亀の味を外に(県外、海外)販売していきたいことに対して参考になるものでした。平成27年に出版されている本であり、決して最近の本というわけではありませんが、池亀がやろうとしていること、考えていることを後押ししてくれるような話でもありました。人口4500人程度の田鶴浜だけでなく、マーケットのある外に向けて、池亀の強みになると感じている”味”を本質的な強みとしながら、持続可能な方法で売り先を見つけていきたいと思います。物語ほど物事がうまく前に進むとは思いませんし、小さな田舎の飲食店からでは無理だと思われているとも思いますが、やってみないことには何も生まれない。その気概を忘れず、ぶれずに精進したいと改めて思わせてくれた1冊でした。